認知症
※大宮むさしのクリニックでは、患者様に最良の方針をご提供できるように努めております。
認知症につきましては、有床(入院施設のある)の病院をお勧めします。
認知症とは?
認知症とは「生後いったん正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することで、日常生活・社会生活を営めない状態」をいいます。

つまり、後天的原因により生じる知能の障害である点で、知的障害(精神遅滞)とは異なるのです。 今日、認知症の診断に最も用いられる診断基準のひとつが、アメリカ精神医学会によるDSM-IVです。各種の認知症性疾患ごとにその定義は異なりますが、共通する診断基準には以下の4項目があります。
DSM-Ⅳによる認知症の診断基準
  • 多彩な認知欠損。記憶障害以外に、失語、失行、失認、遂行機能障害のうちのひとつ以上。
  • 認知欠損は、その各々が社会的または職業的機能の著しい障害を引き起こし、病前の機能水準から著しく低下している。
  • 認知欠損はせん妄の経過中にのみ現れるものではない。
  • 痴呆症状が、原因である一般身体疾患の直接的な結果であるという証拠が必要。
認知症の症状
どの認知症にも共通する症状は、記憶などの認知機能障害と、行動異常・精神症状に分かれます。
記憶面
「さっきのことが思い出せない」ことが目立ちます。たとえば「本を読んでいてトイレに行って帰ってきたら自分が何をしていたか忘れていた」というような例があります。またすでに持っているのに、繰り返して同じ物を買うような記憶障害の現れ方もあります。
失語、失行、失認
失語とは、言葉の理解ができないことやしゃべりたい言葉がしゃべれないことです。
失行とは、運動機能に関する障害はないけれど、例として「コップに水を注ぐ」など基本的な行動ができないような障害です。失認とは、感覚に関した機能は損なわれていないのに、対象を正しく認知・認識できないこと。例えば方向感覚の悪さがひどい。いつも行っているスーパーなどの道がわからなくなってしまうことなどの例があります。
実行機能障害
「段取り能力」のことを実行機能といいます。例えば、料理する過程で何かやり忘れるなどの例があります。
認知症の精神症状・行動異常
睡眠、排泄、入浴、食事などの、健康な成人が日常生活を当たり前のように行う行為が難しくなる。他に暴言、暴力、行方不明、妄想などが問題になりやすいです。なお、それぞれの認知症性疾患には特徴的な症状があり、たとえばレビー小体型認知症では男性の方が多く、女性の約2倍と言われております。幻視や寝ぼけなどの特徴的な症状があり、ピック病なら万引きなど反社会的などが特徴的です。
治療方法
完治する方法は残念ながら現在の医学にはありません。
リハビリテーションと薬物療法が主体です。しかし、治療やケアを行うことで進行の速度を遅めたり、出ている症状が少し軽くなれば、本人だけではなく、介護してる方やご家族の方も楽になると思います。
リハビリテーション
脳の様々な機能に刺激を与えることが目的で、症状に合わせてリハビリテーションの内容が変わります。

・簡単な計算や音読、字を書き写すなど
・昔の話を思い出し、話す回想法
・脳に刺激を与える音楽療法、芸術療法

などのリハビリテーションがあります。
薬物療法
脳の機能低下を遅らせたり認知症の進行を抑えたりすることが可能です。
治療も大事だが毎日の生活で、家族が認知症について理解し接してあげることのケアも重要な役割だと思います。
認知症自己診断テスト
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