2020.05.27

おそるおそるとはじめますか・・・デューラーのメランコリアから

当院ホームページを担当している会社のソフトはブログに対応している。いつかはブログなるものをやってみたいとは思っていたが、ソフトの扱い方も知らないし、延ばし延ばしにしてきた。会社が「ブログはじめました」という最初のページを載せてくれたが、それからもう半年も経ってしまった。
ソフトに慣れるために、おそるおそる書いていくことにしよう。まずは、以前書いておいた文章をそのまま載せてみる。うまくいきますように。

 数か月前のこと、音楽家の知人の方から、長年過ごされたドイツを再訪された折のお土産にとデューラーの「メランコリア」の複製版画をいただいた。素晴らしい出来栄えである。複製とはいいながら、手彫りのエッチングの立派な版画である。

数年前、国立西洋美術館で「デューラーの版画展」が催されたときに、本物の「メランコリア」に出会って以来、その謎めいた構図にずっと惹かれつづけていた。

北方ルネッサンスの雄、デューラーがどのような想いでこのような版画を仕上げたのだろうか。肩肘ついて下をうつむく天使。不可思議な正20面体と思わしきオブジェ。いかなる通俗的な解釈も拒絶しているようにも思え、近づきがたい感もある。
開業当時からこの「謎」を壁に飾りたかったのだ。不可思議な人間精神の象徴として。ある時期は、アメリカの美術サイトを覗きながら、複製版画を購入しようかと考えていた。だが、出来栄えはサイトの写真では判らない。冒険するのは止めた。

さて、額装だ!
ありがたいことに、患者さまのおひとりから額装のアドバイスをいただいた。早速、額縁店にこの版画を持っていき、額装していただいた。今、クリニックの壁に飾ってあるが、壁の色と同色なので目立たない。まあ、それで良いか。一人悦に入っているが。